Vintage Life vol.10

築約60年の古民家が、エディブルフラワーとハーブにこだわる古民家カフェとして再生。

要注目!の新スポット、「#勝浦Herbe(エルブ)」。

圏央道「市原鶴舞」I.C.を降りて、国道297号、通称大多喜街道を一路南へ。車窓に広がる色濃い緑の山々の間を縫って走って行くこと、およそ40分。いくつものゴルフ場や、最近話題のグランピング施設の看板を横目に見ながら、カーナビが指示する信号を曲がる。植えられたばかりのまだ小さな稲の苗が目にも愛おしい田んぼの中の細い道を、恐る恐る進んでいくと、右手に見えてくるのは、色とりどりの花が咲いている小さな畑と、その奥の存在感も豊かな和モダンな佇まいの建物。それが今回ご紹介する「#勝浦Herbe(エルブ)」。カフェを併設するエディブルフラワーとハーブ園です。

店舗のエントランス部分。モルタルと漆喰塗りのシンプルなデザイン。
店舗のエントランス部分。モルタルと漆喰塗りのシンプルなデザイン。

「エディブルフラワー」とは、いわゆる「食用花」。

近年、日本でも再評価され、さまざまな飲食店で目にする機会が増えています。「#勝浦Herbe」は、敷地内の畑で収穫した、エディブルフラワーやハーブを使用するスイーツ・加工食品の販売のほか、地元の食材にこだわったランチメニューを提供するお店として、2022年11月のオープン以来、話題のスポットとして着々とファンを増やしています。取材時にも、近隣のお客様と思しき4人連れの女性グループ2組や、オートバイでのツーリングの途中で立ち寄った3人組のお客様など、穏やかな中にも賑わいを感じる雰囲気が、店内に広がっていました。

敷地内の畑では多種多様なハーブやエディブルフラワーを栽培。
エディブルフラワーを添えた2種類の濃厚な味わいのチーズケーキ。

エディブルフラワーを添えた2種類の濃厚な味わいのチーズケーキ。

「#勝浦Herbe」のお店のオーナーであるA様は、2011年から都内でビストロを経営する30代の女性経営者。より一層お店の特色を出していきたいという狙いと、生産側への興味も相まって、数年前から使い始めていたエディブルフラワーに注目したと言います。
「当時、2年前くらいだったと思うんですけど、徐々にフレンチやイタリアンでエディブルフラワーが浸透しはじめた、ちょうど走りの時だったんです。調べれば調べるほど魅力的な食材だなと。彩りはもちろん、栄養価がすばらしいことや、野菜に比べて少ない面積で比較的集荷量もしっかり取れる。これはいいな、と。コロナ禍だったということもあって、事業再構築補助金を申請して、本当に苦労しましたけれども(苦笑)、ようやく申請も下りまして。そこからが本格的なスタートですね」
なぜ千葉、そして勝浦で、古民家をリノベーションするという選択をしたのかという質問には、「もともとは都内近郊から1時間半で行けるところで絞り始めたんですが、千葉方面の土地の価格が若干安かったということはもちろんありました。農業をメインに考えていたのと、建物は古民家でやるというのは自分の中では絶対だったので、そういう条件でも探していました。そんな時、以前から親しくしている方が勝浦のことを『海があって山がきれいで、すごくいい場所だ』と言っていたことを思い出して。それから勝浦近郊を見始めたんですね。イメージとしては、あまり栄えているような場所ではなくて、ポツンと一軒家みたいなところ。とにかく日当たりが良くて、水が綺麗で水捌けもいいところ。あと気温も重要なんですが、それがすべて合致したのが、この物件だったんです」とA様。

伸びやかな天井高、堂々とした梁が印象的なエントランスホール。画面左側に大きなテーブルを置き、地元勝浦で採れたお米や梅干し、蜂蜜、お塩から店内でつくられるチーズケーキなどを販売中
伸びやかな天井高、堂々とした梁が印象的なエントランスホール。画面左側に大きなテーブルを置き、地元勝浦で採れたお米や梅干し、蜂蜜、お塩から店内でつくられるチーズケーキなどを販売中

できないことはできないと言う、率直さが信頼につながりました。

「古民家ブームということもあって、好条件の物件はすぐに売れてしまう状況のなか、幸運にも理想の場所と出会えたA様。「ヴィンテージ木ここち」とのご縁について伺うと「もともとは都内の知り合いの業者さんにお声をかけていたんです。でも、やっぱりそこが古民家専門というわけではなかったので、古民家の良さを活かした店舗づくりということではちょっと難しいかな…と思っている時に、『千葉 古民家再生』というキーワードで検索していたんですね。で、『ヴィンテージ木ここち』さんが出てくるじゃないですか。実例も多いですし、一番イメージに近いなと思って。それからすぐに、佐倉市の古民家をリノベーションした旅館(成田さくら邸)も見に行ったりして、『これなら』と思ってお願いすることにしました」と語ってくださいました。

厨房からカフェスペースへの動線。和風のペンダントライトがアクセントに。
厨房からカフェスペースへの動線。和風のペンダントライトがアクセントに。

しかし、ここで大きな問題がひとつ。

「とにかく竣工までの時間が短かったんですね(苦笑)。補助金案件なので、絶対に竣工は間に合わせなくてならない。『ヴィンテージ木ここち』のみなさんには、本当にお世話になりました」。その中で、竣工に至る過程での印象的なエピソードについては、「覚えているのは、できないことは『これは結構難しい』って言ってくれたんですよね。できる見込みが薄いことをそのままに、ちょっと違ったものになっていくことって、結構多いんですけど、はっきりと言ってくださったので。こちらもスパッと切り替えて考えることができて、結果として話が早かったということはあると思います」とA様。「例えば照明器具ひとつ、キッチンのシンクひとつとってみても、いろんな条件や制約の中で、いい色合いやいいデザインのものを即決できるように選んできてくださるという点もよかったです」と語ります。「今回は、建物の改修がゴールではなく、事業の開始が目標という認識を共有していただけていたので、そこもありがたかったかなと。あと書類的な部分、すごくややこしかったんですが(苦笑)、手続き含めてすべて対応していただきましたから、もう頭が上がりません(笑)。これから古民家で飲食店をしたい、という方には、ぜひおすすめしたいです」とのうれしいお言葉をいただきました。

カフェスペースは和室・押し入れだったところをひとつの空間に改修。
オーナーこだわりのオープンカウンターキッチン。モルタル調に仕上げたカウンターが目を惹きます。

さまざまな人と、モノが集う場所。これからの地域に貢献できる場所。

お気に入りのディテールは?との質問には「オープンカウンターキッチンはすごく綺麗に造っていただけたな、と。あとは、当時の梁を活かしたエントランスホールですね」とA様。さらに全体的な満足度についても「建物を、理想通りに仕上げていただけたことはもちろん、竣工後に少し心配なことがある時も、連絡すればすぐに来て対応してくださる。非常にやり取りが早くて、出来上がったらおしまい、というのとは違うアフターフォローの良さにも満足しています」とのコメントも。また、「『ヴィンテージ木ここち』さんは飲食店も手がけているので、動線の部分とか電気の容量とか、そういう飲食店まわりのノウハウを豊富にお持ちだという部分も大きなポイントでした。古民家改修と飲食店経営の両方経験ある会社って、私はほぼ知らないので」と高い評価をいただきました。
最後に「#勝浦Herbe」の今後について伺うと「もちろん都内在住の方やインバウンドなどをターゲットに置いている部分はありますが、やっぱり地元の方に何か還元できることをやっていきたいなと思っています。月に一度の開催というペースではじめた、地名にちなんで「白木マルシェ」と名付けたイベントでは、近隣のコーヒー屋さんやアクセサリー屋さん、パン屋さんだったり、地元の方の野菜を置いたりしています。やっぱり結構過疎化が進んでしまっている地域ではあるので、自治体だけでなく自分たちもがんばって盛り上げていきたいと思っています」。
新しい人やモノが集い、交わり、さらに新しい賑わいが生まれる。「#勝浦Herbe」がめざしているのは、そんな場所なのかもしれません。

陶製の洗面ボウルと藍色の壁面が美しいトイレスペース。
陶製の洗面ボウルと藍色の壁面が美しいトイレスペース。

BEFORE

築約60年の古民家がカフェとして再生

故き良き住まいを、現代に。そして未来に。『ヴィンテージ木ここち』が実現します。

大切な思い出が詰まった家に住み続けたい、持続可能な社会に貢献したいといったニーズに応えるのが「住宅再生」、つまり「リノベーション」。古くなった住宅を取り壊すのではなく、新たな工夫を加えて蘇らせること。そして、時を経ることで生まれる美しさを愛しみながら暮らすこと。それはきっと、本物の価値がわかる世代に向けた、贅沢な住まいになるはずです。

「古民家・空き家活用の可能性を追求し、社会のマインドを変え、お客様の心と暮らしを豊かにし続ける」こと。それが、私たち『ヴィンテージ木ここち』のミッションです。

メディア一覧に戻る

ヴィンテージ木ここち

千葉でリフォーム・リノベーションの事ならヴィンテージ木ここちにお任せください。

(船橋、八千代、習志野、市川、千葉市、四街道、
佐倉、成田、印西など)

ヴィンテージ木ここち

住宅再生専門店 ヴィンテージ木ここち
津田沼モデルハウス

〒274-0825 千葉県船橋市前原西3-18-10
定休日:水曜日・日曜日・祝日

来店予約はこちら 

ユーカリが丘店

住宅再生専門店 ヴィンテージ木ここち
ユーカリが丘店

〒285-0854 千葉県佐倉市上座1238-1
定休日:水曜日・日曜日・祝日

来店予約はこちら 

top