Vintage Life vol.6

宮大工が建てた思い出深い日本家屋を、曽孫にまでも受け継げる住まいへ。

父親や従弟たちと山から切り出した木で建てた家。

古いものは不便で使い勝手が悪い。新しいものは便利で機能的。ならば、古くなったら新しいものと買い替えればいいかといえば、話はそれほど単純ではありません。それが「住まい」であればなおさらのこと。室内の至るところに家族で過ごした時間が刻まれている、濃密な「住まいの記憶」は、まさに唯一無二の宝物。船橋市にお住まいのS様ご夫妻にとってもまた、その思い出はかけがえのないものでした。
「(リノベーション時)築46年の日本家屋は、宮大工さんに建ててもらったもので、当時私は 歳くらい。オイルショックの時代でした」と語りはじめたS様。「その時に印象深いのは、宮大工さんといっしょに父親や従弟たちと近くの山の中に入っていったこと。宮大工さんが樹齢や東西南北の方角を見て選んでくれた木を自分たちで切り出して、そこからトラックで運んだことですね。そんなこともあって、思い入れがある家なので、壊したくはない。孫や曽孫まで継承してほしい、と思っていました」と当時を振り返ります。
昔の木は素晴らしい。改めて、年々その良さを感じています。

『ヴィンテージ木ここち』第一号古民家再生物件。

リノベーション前にお困りだったころは?との問いに奥様は「隙間風がひどい。砂埃が溜まって掃除が大変」と即答。「子どもの友達が遊びに来た時、その子が靴下をはいていたことがあって(笑)。和室の壁も繊維壁でボロボロ取れてしまっていたり」と語ります。
「ほかにも、夫婦ふたりで生活するには使っていない無駄な部屋が多かったし、湿気がこもって結露もひどかったです」と奥様。S様も「祖母の嫁入り道具の桐箪笥など、大量の使っていないものと一緒に生活している感じでしたね(苦笑)」と語ります。
きっかけとなったのは、息子さんからの「もっと快適に暮らせる家や間取りにした方がいいのでは」という提案。当初は部分的に手直しする予定が、年齢のことなども視野に入れて、この先楽しく綺麗で快適に過ごしたい、やるなら今!というがれになっていったそうです。かくして息子さん主導で動き出したこのリノベーション、実は『ヴィンテージ木ここち』にとって記念すべき第一号の物件でもありました。「壊すのは簡単。この家の材料たちは、もう二度と手に入らない。新築ではなくリノベーションをした方がいい、という岡村会長の言葉は今も覚えています。昔の木は本当に素晴らしい。古いものは悪くない。『経年美化』という言葉の通り、私たちも住みながら、年々その良さが出てきているのを感じています」とS様が感慨深げにお話くださいます。

そして、真夏でも涼しく、真冬腕も暖かい住まいに。

リノベーションをするにあたっては、気になっていた床板の沈みも含め、基礎以外はすべて手を入れる大掛かりな工事を決行。壁の修繕と同時に断熱材を入れ直し、さらに高性能サッシも導入。気密・断熱性が向上したことで、夏涼しく、冬暖かいだけでなく、ほこりが入らなくなり、お掃除も楽に。また大空間のLDKには、耐震補強を行いました。ほかにもトイレの位置を玄関から見えなくする、リビングに大きな掃き出し窓をつくる、キッチンの隣に大きなパントリーを備える、夫婦別々の寝室にするなど、間取りも大きく変更しました。
工事期間中についても、「工事をしてくださった職人さん大工さんに、とても感謝しています。皆さんとても良い方々でした」とS様。「大工さんの中には、氏神様のお水を取り替えて、怪我のないようにとお祈りをしてくれる方もいて。また熟練の大工さんが手斧で、蔵にあった桁を使って作ってくれたリビングの梁がとても気に入っています」。奥様も「雨の中、遅くまで作業してくれていた方もいましたね。本当に感謝です」とのこと。

2階の和室もお色直しを施して新鮮な印象に。
2階の和室もお色直しを施して新鮮な印象に。
玄関のニッチには使われていなかった書院の欄間をアクセントに。
奥様念願の対面キッチン。

高級旅館に泊まっても、家の中がいいねと思える幸せ。

生まれ変わったお住まいについて、「旅行に出かけた先で高級旅館に泊まっても『お父さん、やっぱり家の方がいいよね』っていうふうに、結局家がいいな、と思える場所になりました」という奥様のお言葉が、ふたりの満足度を何よりも雄弁に物語っているようです。S様も「孫の探勝日祝いで総勢13人が集まったことがありましたが、狭さをまったく感じることがありませんでした。断熱材のおかげで、真夏も真冬も快適に過ごしています」とご満悦でした。
最後にこれからリノベーションをお考えの方々へのアドバイスをうかがったところ、「思い立ったが吉日。あっという間に時間は経ってしまいます。今思えば、あの時リノベーションをしておいて本当によかったですね。30代・40代なら、まだ「いつかいつか」と先延ばしにできる時間の余裕はあるかもしれません。でも60代ともなると、そうもいかなくなります。体力もすぐには回復しなくて疲れを取れませんから(笑)。先がないなら今やる!という気持ちと行動が大事なんじゃないでしょうか」とS様。奥様も「快適に生活できる時間が少なくなってしまうことを考えると、結構寿命を保つためも、リノベーションをするならば1日でも早くした方がいいと思います」と説得力のあるお言葉をくださいました。

BEFORE

リノベーション前の洋室から洗面所や和室を見たところ。細切れの間取りと床のきしみ、壁の劣化などが気になっていた。
リノベーション前の洋室から洗面所や和室を見たところ。細切れの間取りと床のきしみ、壁の劣化などが気になっていた。
リノベーション前の玄関。欅の弐台はそのままに、床・天井・収納は無垢材、壁は漆喰の真壁作りで仕上げた。三和土を上げて段差を少なくする工夫も。
リノベーション前の玄関。欅の弐台はそのままに、床・天井・収納は無垢材、壁は漆喰の真壁作りで仕上げた。三和土を上げて段差を少なくする工夫も。
ふたつの居室と廊下を取り込んで生まれた天井高5m、22帖のLDK。
2階の和室もお色直しを施して新鮮な印象に。
玄関のニッチには使われていなかった書院の欄間をアクセントに。
奥様念願の対面キッチン。

故き良き住まいを、現代に。そして未来に。『ヴィンテージ木ここち』が実現します。

大切な思い出が詰まった家に住み続けたい、持続可能な社会に貢献したいといったニーズに応えるのが「住宅再生」、つまり「リノベーション」。古くなった住宅を取り壊すのではなく、新たな工夫を加えて蘇らせること。そして、時を経ることで生まれる美しさを愛しみながら暮らすこと。それはきっと、本物の価値がわかる世代に向けた、贅沢な住まいになるはずです。

「古民家・空き家活用の可能性を追求し、社会のマインドを変え、お客様の心と暮らしを豊かにし続ける」こと。それが、私たち『ヴィンテージ木ここち』のミッションです。

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